【NQNニューヨーク=岩本貴子】26日のニューヨーク外国為替市場で円相場は4日続落した。前日比30銭円安・ドル高の1ドル=106円50~60銭で取引を終えた。一時、106円69銭と2020年8月以来の円安水準を付けた。個人消費が堅調で米景気の回復が加速するとの見方が強まった。幅広い通貨に対してドルが買われ、対円にもドル買いが波及した。
米商務省が26日発表した1月の個人消費支出は前月比2.4%増だった。現金給付で個人所得も大幅に伸びた。経済のエンジンである個人消費が米景気の回復を後押しするとの見方につながった。
新型コロナウイルスのワクチン普及で経済活動の正常化が進むうえ、米政府の大型の追加経済対策が今後の景気の持ち直しを後押しするとの見方が広がっている。米下院は26日に1.9兆ドル規模の追加経済対策を可決する予定だ。法案は上院での審議後、3月中旬に成立するとみられている。
円の下値は限られた。前日に一時1.61%を付けた米長期金利の上昇が一服し、日米金利差の拡大を材料視する円売りの勢いが和らいだ。長期金利の上昇を受けて円は対ドルで前日までに続落しており、利益確定目的の円買い・ドル売りも出やすかった。
この日の円の高値は106円23銭だった。
円は対ユーロで4日ぶりに反発した。前日比65銭円高・ユーロ安の1ユーロ=128円55~65銭で取引を終えた。
ユーロは対ドルで反落した。前日比0.0105ドル安い1ユーロ=1.2065~75ドルで終えた。米長期金利の先高観が強く、欧米金利差の拡大を見越したドル買いが対ユーロで優勢だった。
ユーロの安値は1.2063ドル、高値は1.2141ドルだった。
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