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10月の消費者物価指数3.6%上昇 上昇率は40年8か月ぶりの水準 - nhk.or.jp

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家庭で消費するモノやサービスの値動きをみる消費者物価指数。

「値上げラッシュ」となった先月・10月は天候による変動が大きい生鮮食品を除いた指数が去年の同じ月を3.6%上回りました。

3.6%の上昇率は1982年2月以来、40年8か月ぶりの水準となります。

総務省によりますと、10月の消費者物価指数は、生鮮食品を除いた指数が、去年10月の99.9から103.4に上昇しました。

上昇率は3.6%となり、第2次オイルショックの影響が続いていた1982年2月以来、40年8か月ぶりの水準となります。

主な要因は、原材料価格の上昇に加えて、急速な円安の影響が重なった食料品の「値上げラッシュ」で、「生鮮食品を除く食料」は去年の同じ月を5.9%上回りました。

具体的には去年の同じ月と比べて
▽外食の「ハンバーガー」が17.9%、
▽「あんパン」が13.5%、
▽回転ずしの「すし」が12.9%
▽「からあげ」11.1%、
▽「チョコレート」が10%上昇しました。

また、「エネルギー」全体では15.2%上昇していて、
▽電気代は20.9%
▽ガス代は20%それぞれ上がっています。

このほか、
▽「携帯電話機」が16.5%、
▽「ルームエアコン」が13.3%上昇しています。

総務省は、「10月は多くの食料品が値上げされ、上昇率は9月から0.6ポイント拡大した。今後も食料品の価格上昇は続くとみられる」と話しています。

鈴木財務相「補正予算の早期成立へ全力」

10月の消費者物価指数の上昇率が40年8か月ぶりの水準となったことについて鈴木財務大臣は、閣議のあとの記者会見で「物価高騰は、ウクライナ情勢などによる国際的な原材料価格の上昇、それに加えて円安などの影響があると考えている」と述べました。

そのうえで鈴木大臣は「エネルギー・食料品などの価格高騰により厳しい状況にある生活者・事業者を支援する措置を講じて的確に対応していく。経済対策をできるだけ早く国民に届けるために、裏付けとなる補正予算の早期成立に向けて全力を挙げていかなければならない」と述べました。

松野官房長官「国民の生活を守っていく」

松野官房長官は、閣議のあとの記者会見で「原材料価格の上昇や円安の影響により、光熱費や食料品など、日常生活に密着した品目で値上げが続いており、物価上昇から国民の生活を守っていく必要がある」と述べました。

そのうえで「総合経済対策で物価高の主な要因であるエネルギーと食料品に的を絞って効果的な施策を盛り込むとともに、構造的な賃上げに向け、人への投資の抜本的強化や成長分野への労働移動を同時に強力に推進していく。裏付けとなる補正予算案の早期成立に全力を挙げ、各施策を速やかに届けることで国民生活と事業活動を守り抜いていく」と述べました。

ふぐ料理を提供する旅館 餌の価格高騰で値上げ検討 福井

円安の影響が広がる中、福井県の冬の味覚「若狭ふぐ」を養殖し、ふぐ料理を提供している旅館では餌の価格高騰などを受けて来シーズンには値上げを検討せざるをえないとしています。

福井県高浜町にある旅館は「若狭ふぐ」としてブランド化されているトラフグの養殖を手がけ、例年、身が締まって肉質がよくなる10月ごろからふぐ料理を味わいに訪れる客が増えます。

ことしは円安が急速に進んだ影響で南米からの輸入の魚粉を使用している餌の価格が高騰し、毎月の負担は去年に比べ15万円ほど増えたといいます。

また、養殖の網を固定するいかだの材料になるアメリカからの輸入木材も輸送費の高騰などから去年より10%ほど値上がりしました。

この旅館では昨シーズンに宿泊プランの料金を10%ほど上げたため、今シーズンの値上げは見送る予定ですが、来シーズンは値上げを検討せざるをえないとしています。

「料理旅館由幸」の山本博史代表は「今シーズンは多くのお客様に来てもらえることを期待して値上げはしないつもりだが、来シーズン、値上げすることになれば丁寧に説明するしかない」と話しています。

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