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トヨタ自動車や ホンダなど国内自動車各社の株価は22日、ルネサスエレクトロニクスの那珂工場の火災により車載半導体の供給不足が深刻化するとの懸念から下落した。
トヨタの株価は一時前週末比2.7%安の8408円と1月28日以降で最大の日中下落率となった。ホンダが同3.5%安、日産自動車が同3.2%安となったほか、デンソーも5%安と昨年7月31日以降で最大の日中下落率となった。
野村証券の山崎雅也アナリストらは22日付のリポートで、ルネサスからの出荷が滞ることで「現時点では、4-6月の日系完成車メーカーの世界生産は2週間分、120万台(うち国内は40万台)減少する可能性がある」と分析。半導体の供給が改善する来期(2022年3月期)下期に挽回生産を行うことで4-6月期の減産分の7-8割を取り戻せるとした。
世界的な半導体不足を受け、国内外の自動車メーカーは今月、工場の稼働停止や減産を相次いで明らかにしていた。車載用半導体を製造するルネサスの那珂工場停止により需給のひっ迫がさらに深刻化すれば、自動車業界に大きな打撃となる可能性がある。
同社の柴田英利社長兼最高経営責任者(CEO)は21日の記者会見で、那珂工場について「何とか1カ月以内での生産再開にたどりつきたい」と述べた。
ブルームバーグの データによると、ルネサスは自動車メーカーではトヨタ、独フォルクスワーゲン、ホンダ、日産、フォードなどに製品を納入している。
トヨタの広報担当の橋本史織氏は、ルネサスの工場停止による生産への潜在的な影響については調査中だと述べた。ホンダ広報担当の武安英典氏も電子メールで、影響については現在確認中とした。
ルネサスの那珂工場は2011年の東日本大震災で被災し、 再開まで3カ月を要した。工場再開後も震災前の水準まで生産が回復するまでにはさらに数ヶ月を要し、トヨタやホンダなど自動車各社の生産は大きな 影響を受けた。
自動車調査会社カノラマの宮尾健アナリストは、トヨタなどは半導体調達のリスク分散のためにルネサスからの調達強化を図っていたとし、今回の火災で「期待を裏切られた形」になったと述べた。
(アナリストのコメントなどを追加して更新します)
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