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午前の日経平均は大幅反発、SQ通過し安心感 急落の反動も - ロイター (Reuters Japan)

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9日午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比508円49銭高の3万2149円76銭と大幅に反発した。写真は2020年10月、東京証券取引所で撮影(2023年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 9日 ロイター] - 9日午前の東京株式市場で、日経平均は前営業日比508円49銭高の3万2149円76銭と大幅に反発した。6月限日経平均先物・オプションの最終決済に関わる日経平均のSQ(特別清算指数)算出を通過した安心感で買いが優勢となったほか、前日までの株安の反動で自律反発狙いの買いが先行した。プライム市場では値上がり銘柄数が8割を超えた。

日経平均は286円高と堅調にスタートし、SQ値が算出されると次第に上げ幅を広げ、一時前営業日比約590円高の3万2240円05銭まで上昇。指数寄与度の大きい銘柄や主力株の一角が堅調で指数を押し上げた。株式市場筋によると、6月限日経平均先物・オプションの最終決済に関わる日経平均のSQは3万2018円38銭となり、「だいたい3万2000円台と予想されていたが、数字が出て安心感が広がったようだ」(国内証券・ストラテジスト)という。

セクター別では、卸売や医薬品、電気・ガスなどがしっかりで、「物色の流れがバリュー(割安)株にシフトしている」(フィリップ証券・アナリスト、笹木和弘氏)との声が聞かれた。

日経平均は堅調地合いを維持しているが、目先は調整リスクを警戒するとの見方もある。フィリップ証券・笹木氏は、カナダ中銀や豪中銀などで金融引き締めが続いていることで「米国も7月に再利上げをするのではないかとの懸念がある」と指摘。その場合は日本株への影響も避けられず、日経平均は3万円程度まで下落する可能性があるとみている。

TOPIXは1.25%高の2218.89ポイントで午前の取引を終了。東証プライム市場の売買代金は2兆5741億8400万円だった。東証33業種では、卸売、医薬品、電気・ガスなど29業種が値上がり。一方、海運、空運、鉱業など4業種は値下がりした。

個別では、指数寄与度の大きいファーストリテイリングが3.8%高と堅調で、日経平均を133円ほど押し上げた。トヨタ自動車が1.2%高、ファナックが1.5%高と、主力株もしっかりだった。

東証プライム市場の騰落数は、値上がりが1546銘柄(84%)、値下がりが230銘柄(12%)、変わらずが58銘柄(3%)だった。

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