
7日の上海外国為替市場では、この日発表された中国の貿易統計で輸出と輸入が減少したことなどを受けて景気の先行きへの不透明感が改めて広がり、人民元を売ってドルを買う動きが強まりました。
その結果、人民元は一時、1ドル=7.329元台をつけ、2007年12月以来、およそ15年9か月ぶりの元安ドル高水準となりました。
アメリカで金融引き締めが長期化するという見方が広がる一方、中国では景気の先行きへの不安が根強くあります。
中国の中央銀行は、今月1日、元売りを抑えるため、銀行から強制的に預かる外貨の預金準備率をおよそ1年ぶりに引き下げましたが、そのあとも元安ドル高には歯止めがかかっていない形です。
市場関係者は「中国経済の弱さを示す指標の発表が相次いでいて、景気の先行きに悲観的な見方が広がっている。中国政府が効果的な景気刺激策を打ち出せていないという見方もあり、ドルに対して人民元が売られる展開が続いている」と話しています。
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