週明け12日の東京株式市場で日経平均株価は続伸しそうだ。前週末の米株式相場の上昇を追い風に、国内でも主力の値がさ株などを中心に買いが先行しそうだ。米国ではインフレ期待が高まる一方、テーパリング(量的緩和の縮小)は遠いという見方から、株高が継続するとの楽観論が一段と広まっている。市場では前週末の終値(2万9768円)から150円ほど高い2万9900円台前半への上昇を見込む声が聞かれる。ただ、心理的節目の3万円近辺では戻り待ちの売りも出やすく、朝高後の上値はやや重くなりそうだ。
前週末9日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続伸し、297ドル(0.9%)高の3万3800ドルと最高値を更新した。米国で新型コロナウイルスのワクチン接種が加速するなか、経済活性化による景気の回復期待が一段と高まっている。この日発表された3月の卸売物価指数(PPI)は市場予想を上回る伸びとなったが、長期金利の上昇は小幅にとどまり、ハイテク株にも買いが向かった。
米国株の一方的な上昇は、日本株にも海外短期筋による株価指数先物への買いを誘いそうだが、国内景気はむしろ先行き不透明感が強い。新型コロナウイルスの感染拡大が止まらないなか、国内のワクチン接種は12日からようやく高齢者向けに開始される予定で、先進国の中で普及の遅れが際立つ。米国などと比べて日本の景気回復が遅れるとの懸念は、相対的に日本株の上値を重くしそうだ。
日本時間10日早朝の大阪取引所の夜間取引で日経平均先物は上昇した。6月物は前日の清算値と比べ160円高い2万9930円で終えた。
きょうは国内で3月の工作機械受注額、高島屋の2021年2月期決算の発表などがある。
〔日経QUICKニュース(NQN)〕
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